「人権」の作文の書き方 – テーマ・トピック・ネタ一覧

学校の宿題で「人権」の作文を書くことになったけど、
何を書いていいかわからない……

急に「作文を書いて」と言われても難しいですよね!

では、誰でも簡単に作文が書けるように、ステップを踏んで、説明していきますね!

そもそも「人権」って何?

そもそも「人権って何?」って思いませんか?

大人でも「人権」について正しく説明できる人はほとんどいません。「人権」とは何か、わかっているつもりでいる人は多いですけどね。

しっかり説明できるのは、大学の法学部で勉強した人くらいではないでしょうか。「人権とは何か」というのはけっこう難しい質問なのです。

では、質問を変えてみましょう。

「自由」とは何でしょうか?

「自由」とは何か説明してください。こういう問題がテストに出たら、どう回答しますか?

………….

「自由」という言葉はもちろん知っていますし、「自由」という言葉についてイメージを思い浮かべることができるかもしれません。しかし、説明するのは難しいですよね。

なぜ「自由」や「人権」という言葉を説明することが難しいかというと、これらは「法律」や「憲法」で定められた用語だからです。

先ほど、「人権」についてしっかりと説明できるのは「法学部」で勉強した人だけ、と話しましたね。

なぜ「法学部」かというと、法学部が「法律」や「憲法」について学ぶ場所であるからです。

憲法は法律より格上のルール

「人権」や「自由」という言葉を聞いて、学校の授業で「基本的人権の尊重」や「自由権」という言葉を思い出した人は偉いです!

「人権」も「自由」も憲法で使われている言葉です。

「憲法」は、私たちが守らなければならない国のルールのひとつです。法律も国のルールですね。都道府県や市町村ごとには「条例」というルールもあります。校則は学校のルールですね。

校則は学校によって違いますね。「靴下は白だけOK」という学校もありますし、「靴下はくるぶしが隠れる長さならOK」などという学校もあります。

ルールには、そのルールを守らないといけない範囲があります。A校の校則なら、「A校の生徒」がそのルールを守らないといけない範囲です。B校の生徒はA校の校則は守らなくてもOKです。

憲法と法律は、「国」のルールなので、日本国憲法や日本の法律は「日本人」は全員守らなくてはいけないルールです。アメリカ人は守らなくてもOKです。

逆に、日本人は「アメリカの憲法」は守らなくてもOKなのです。

そして、憲法も法律もどちらも国のルールなのですが、憲法の方が法律よりも上位のルールなのです。

そもそも、憲法に限らず、日本人が守らないといけない一番上位のルールが「憲法」なのです。

なので、法律は憲法と矛盾していてはいけません。法律として定められることは、絶対に憲法のルールにのっとっていなければなりません。

また、校則や条例も本当ならば、その上位のルールである憲法や法律と矛盾していてはいけません。

しかし、校則や「会社のルール」である就業規則は、法律や憲法の専門家が作ったルールではないので、矛盾していることもあります。

たとえば、会社を辞めたいときは「3ヶ月以内に言わないといけない」と定めている会社があります。しかし、法律では「14日以内に言わないといけない」と定められています。これは矛盾ですね。

しかし、会社のルールより法律のほうが上位のルールなので、日本人は「会社のルール」を無視してⅡ週間で会社を辞めても、罰せられることはありません。

逆に、会社の社長が「就業規則で3ヶ月と決まっているから、おまえは辞めさせない!」と言って、辞めさせなかったら、それは法律や、憲法で定められている「職業選択の自由」を無視しているので、社長のほうが罰せられることになるかもしれないのです。

憲法の役目は「人権」を守ること

憲法には大きく2つの役目があります。

① 政治のやり方のルールを定めること (国民主権)
② 国民の人権を守ること (基本的人権の尊重)

上の2つが憲法の大切な役割です。

日本国憲法の三大原則としては、「戦争をしないこと」という平和主義も柱のひとつとなっています!

日本で最も上位のルール「憲法」で定められている「基本的人権の尊重」とはどのようなものなのでしょうか。

「基本的人権」とは「人間が生まれながらに持っている権利」のことです。

は、、、?

って感じですよね。そう、それがまさに「基本的人権」なのです!

こんなことを言うと物議を醸しそうですが、「人権」なんて根も葉もないものなのです。

ただ「こういう権利がないと人間みんなが幸せに生きられないだろう」と考えられた権利が「基本的人権」として定められています。

お金持ちばかり得したり、男性ばかり得したり、もしくは男性ばかり重労働をしないといけなかったり、子供は絶対に大人のいいなりにならないといけなかったり。

こういう社会だったら、みんなが幸せにはなりにくいですよね。実際、過去には、お金持ちばかりが得したり、貴族だけが得したりした時代がありました。

そこで、昔の人たちが、皆がより幸せになれるように、「人間として生まれつき持っている権利がある」と勝手に決めてしまったのです。

そして、それが守られるように、国の最も「強い」ルールである憲法に組み込んで、国民全員が守るべきルールと決めてしまったのです。

人権とは「権利」の種類の名前

「人権」というのは権利の種類の名前です。

「イヌ」は動物の種類ですよね。しかし、「イヌ」という名前の品種はないですよね。それぞれ、柴犬だったりチワワだったりと、それぞれ品種があります。

「人権」という言葉も「イヌ」とおなじで、権利の種類の名前です。人間が生まれながらに持っている権利のことをまとめて「人権」と呼んでいます。

では、人権にはどのようなものがあるか、ぞれぞれみていきましょう!

主な人権と作文のテーマ・ネタ例

これからは、人権には主にどのようなものがあるか紹介していきます。

作文を書くにあたっては、これらのどれか1つに注目すると、書きやすいです。

自分がどの権利について作文を書くか考えながら読んでみてください。

生存権

「生存権」は「人間らしく生きる権利」です。

「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」という言葉を覚えさせられたのを覚えている人はいませんか?

この、「健康で文化的な最低限度の生活」っていうのが「人間らしい生活」です。

すべての日本人は、この「人間らしく生きる権利 = 生存権」を持っていることになっています。

生存権についての作文のテーマ例

生活保護は「基本的人権の尊重」か、それとも「税金の無駄遣い」か

死刑がある国の方が少ない! 日本では行われている「死刑」は人権をおかしているか?

平等権

「平等権」は「人種・信条・性別・社会的身分などによって差別されない権利」のことです。

「おまえは農民だから、兵隊になれ!」「あなたは貴族だから税金払わなくてOK」「君は女だから働いたらダメ!」なんてことがあったら、平等じゃないですよね。

あなたにどのような「条件」があろうと、特別にもならないし、差別もされない。これが「平等権」です。

平等権についての作文のテーマ例

お金が必要でも、15歳未満はバイトができない! これは「子どもの差別」または「不平等」と考えられるか。

「男女」という言葉は「男」が先に書かれていたり、「看護婦」という言葉は女性に限定されたりする。これらの言葉を使うことは「性差別」になるか。

自由権

自由権は種類が多く、ネタも多いため、作文を書きやすいかもしれません!

「自由権」は「国によって自由を制限されない権利」のことです。

国が「税金を上げよう」としているとしましょう。しかし、税金は増えて欲しくないですよね。

そこで、税金が増えることに対して、嫌だと思ったり、反対意見を言ったり、同じ意見の仲間を集めてデモを行う自由が認められています。

それぞれ、自由の内容によって名前も付けられています。

・ 思想の自由: 税金が増えることが嫌だと思う自由
・ 表現の自由: 反対意見を言う自由
・ 集会・結社の自由: 仲間を集める自由

これら上記の3つは「精神の自由」という種類の自由です。

他に、自由には「身体の自由」と「経済活動の自由」の2つの種類があります。

身体の自由は、正しい手続きなしでは警察や政治家であっても他人を逮捕することができなかったり、他人を奴隷として扱うことが禁止されていたりと、身体的に拘束や監禁されることがないということです。

昔は、政府の方針に反対意見を言ったら、牢屋に入れられたりしてしまうことがありました。「安政の大獄」や「特高警察」などはその例ですね。

「経済活動の自由」は、お金に関することや、その他経済的な事柄に関して自由ですよということです。

お金を稼ぐ方法や、お金を貯金することや、住む場所を自分で決められる等という自由が保障されています。

自由権についての作文のテーマ

学校の校則のために、好きな服装ができない! これは「表現の自由」の侵害か。

日本の義務教育では、学びたい科目の選択ができない! スポーツを中心に学びたくても、国語や数学をたくさん学ばないといけない。これは「学問の自由」の制限か。

SNSでおいしくなかったお店や嫌いな有名人について書くことは、「表現の自由」か。それとも「誹謗中傷」でいけないことか。

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