努力しても報われない。それでも、なぜ大人は「努力しなさい」って言うのか

努力をしたからといって報われるとは限りません。

周りを見渡してみてください。
どれくらいの人が、お金持ちになっていますか? もしくは社長や医者や弁護士になっていますか?

多くの人が努力をしています。しかし、努力をしても報われる人の方が少ないのです。

努力をしても報われないことが多い理由には以下のような可能性があります。


  • 成功するには、努力だけでなく、運の要素が大きいと考えられます。
    例えば、受験生が努力をして合格ラインに達していても、自分の苦手な分野が試験で出題されるということがあります。
  • 間違った努力
    努力は報われるためには、それは正しい方向に努力していなくてはなりません。
    例えば、数学や理科が得意で科学者になりたいと思っているけれど、テストで点数が取れない国語や社会ばかり勉強していたら、将来の夢を叶えることができるでしょうか。
  • 不公平
    貧乏に生まれたら、良い大学や月謝の高い塾に通うことができません。しかし、お金持ちの子どもは家庭教師に一ヶ月に100万円費やしたりもしています(実話)。お金がないと、大学に行かずに働きはじめるかもしれません。
    人は生まれながらに格差があり、不公平で、努力に関係なく、成功への道を閉ざされることがあります。
  • 健康
    生まれつき病気を持っていたら、健康な人ほどたくさん努力することはできません。また、努力しすぎて病気になってしまうこともあります。
  • 能力不足
    単純に、本人に能力がない場合があります。野球選手になりたいけれど、クラス1運動神経が悪かったら、どんなに努力しても、どんなに練習しても、野球選手になるのは難しいでしょう。
    そもそも、学校で一番運動神経が良くても、プロ野球選手になれるとも限りません。

このように、努力をしても報われないことのほうが多いのに、親や学校の先生は「努力は報われる」ということがありませんか?

これは何でなのでしょうか。

少し例を挙げてみます!

  • 自分が達成できなかった夢を子どもに達成してほしい
    親が野球選手になりたかったけれどなることができず、子どもに野球選手になってほしいと思うようなことがありますね。親が子どもに自分の夢の続きを託す場合です。
    子どもが努力してくれないと自分の夢の続きを見ることができない。だから、子どもにやる気を起こさせるために「努力すれば報われる!」と言う可能性があります。
  • 努力するという行為自体がかっこいい
    「努力している人」と「怠けている人」どちらがかっこいいと思いますか。もちろん努力している人だと答える人がほとんどでしょう。
    努力が報われるか否かに関わらず、努力をしている姿そのものが「かっこいい」ため、努力することがいいことだと捉えられることが多いのではないでしょうか。
    しかし、努力をたくさんして100点をとれるAくんと、勉強しないで怠けていても100点が取れるBちゃん、どちらが本当に優秀で将来有望でしょうか?
    努力している人は、本当はできないから努力をせざるを得ない「無能な人」なのではないでしょうか。
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